Mar 6, 2013

考えさせられたイスラエル(3)ヘブロン篇

こんばんわ。
ゆったりと日々に後ろ髪を引かれながら、あしたウユニ塩湖にむけて出発します。
なかなかの悪路+高地。
久々にタフな移動になりそうです。笑


さて【考えさせられたイスラエル(3)ヘブロン篇】です。

前回は、ベツレヘムの分離壁について書きました。
本当に僭越ながら、村上春樹氏のスピーチも引用しました。

さらに賢人のご意見を借りれば、内田樹氏はそのスピーチを受けてこう説いています。

このスピーチが興味深いのは「私は弱いものの味方である。なぜなら弱いものは正しいからだ」と言っていないことである。たとえ間違っていても私は弱いものの側につく、村上春樹はそう言う。(中略)しかし、弱いものがつねに正しいわけではない。経験的に言って、人間はしばしば弱く、かつ間違っている。そして、間違っているがゆえに弱く、弱いせいでさらに間違いを犯すという出口のないループのうちに絡め取られている。それが「本態的に弱い」ということである。村上春樹が語っているのは、「正しさ」についてではなく、人間を蝕む「本態的な弱さ」についてである。
※http://blog.tatsuru.com/2009/02/18_1832.phpより抜粋


ヘブロンは、いままさにイスラエルがパレスチナ地区に侵攻している場所です。
僕は見ることはできませんでしたが、銃弾の後が残る家屋もあるそうです。

イスラエル兵士があちこちに立ち、イスラエル人+観光客が通る道と、
パレスチナ人が通る道を、これまた冷たいコンクリートで隔てています。
 不自然な崩れ方をする家屋。おそらく、道路のために破壊されたか?
あちこちにこういうゲートがあります。

右側に見える腰ほどの高さのコンクリート。右側がパレスチナ人の道。。。
写真に写っていない手前にはイスラエル兵士がいます。

そんな中で出会ったのが、妹の結婚式を近日に控えたパレスチナ人のあるお兄さん。
町を歩く僕らを見つけると、
「お茶を飲んでいけ」と、家族が暮らす場所まで連れて行ってくれ、
妹の結婚を自分のことのように喜びながらお茶を振舞ってくれたのでした。

喜びが先走ってか、早くも一張羅すがた。笑
お茶をつぎながら服を汚してしまって、お母さんに怒られるシーンなどはとても微笑ましかった。
 たぶん結婚式の招待状?ステキなものを見せてもらいました。


さて、今のところ僕がズルイのは、自分の意見を述べていないところです。

ただ、はっきり言えば僕も「卵」の側に立ちます。

けれどもそれは、弱い立場への同情の気持ちがあるからでしょう。
非情な光景を見せ付けられて、強者への憤慨があるからでしょう。
一方で僕は、イスラエル側の歴史や心情を数パーセントも理解していません。
つまり、目先の感覚で物事を判断していることに他なりません。これはよろしくない。

ただ現時点での持論として、、、

エジプトの奴隷からモーセに率いられて旅立ち、遠い昔にこの地に国を興した。
やがて他国の侵略をうけて亡国し、世界各地へと散ったユダヤ人。
一言では到底語れないほどの時が流れ、大戦の最中に悲惨な迫害を受けた。
その後イギリスの二枚舌とはいえ、やっとの思いで安住の地を手に入れた。
それこそがイスラエル。

多くの涙と血を流したあなたたちがなぜ、自分たちがされたことを他の民族に繰り返すのでしょうか?
世界経済を引っ張るような人材を輩出する血筋をもつユダヤの方々。
少し知恵を使えば、より和平的な道があるのではないでしょうか。

これは極東の無知の傍観者の意見です。
けれども、憎しみからは憎しみしか生まれません。
それぐらいはわかります。

「人はみな弱い」のです。
でも、弱さのせいにしてはいけないこともあるのではないでしょうか。


次回は、非常に重要なことを学んだ、イスラエルでの出会いについてです。


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